製造現場では、直接材料費や外注費のように案件に紐づけやすいコストだけでなく、工場の電気代・設備の減価償却費・管理部門の人件費など、複数の案件にまたがる「間接費」が大きな割合を占めています。この間接費をどのように各案件に割り振るか——これが「配賦」と呼ばれる原価管理上の重要なプロセスです。
間接費の配賦が曖昧なままだと、ある案件は赤字に見えているのに実際は黒字、逆に黒字に見えている案件が実は利益を圧迫している、といった判断ミスが起こります。正しい経営判断を下すためには、すべてのコストを適切なロジックで案件に配分する必要があります。
特に個別受注生産では、案件ごとに作業時間や設備使用率が大きく異なるため、単純な売上按分では実態を反映できません。案件の規模や工数に応じた合理的な配賦基準を設定することが、精度の高い原価管理の前提条件となります。
製造業における原価は、直接費と間接費に大別されます。直接費は案件に直接紐づくため把握は比較的容易ですが、間接費は複数の案件で共有されるため、配賦のルールが曖昧だと原価全体の信頼性が損なわれます。労務費のうちボーナスや残業代、工場の水道光熱費、共用設備のリース料なども、適切に各案件へ振り分けることで初めて「本当の原価」が見えてきます。
アクロスは、期間指定による間接費の自動配賦機能を搭載しています。工場全体で発生した労務費やボーナスなどの間接原価を、あらかじめ設定した配賦基準(作業時間など)に基づいて各案件へ自動的に振り分けることができます。配賦期間は任意に指定可能なため、月次・四半期・年度など自社の管理サイクルに合わせた柔軟な運用が実現します。
また、配賦後の原価はドリルダウン機能で明細レベルまで確認できるため、「どの案件にいくら配賦されたか」を透明性高く管理できます。
「見えない原価」を見える化する配賦機能は、原価管理の精度を飛躍的に高めます。アクロスなら、間接費の按分ロジックを自社ルールに合わせて設定でき、案件ごとの真のコストを把握できます。